==小松菜==

==小松菜==
灰汁が少なくて調理しやすくシャキシャキとした歯触りが美味しいお野菜ですね。我が家の食卓には、ホウレン草よりも登場する回数は多いようです。
江戸時代の冬の貴重な緑黄色野菜の一つでした。江戸川の下流域小松川周辺で作られていた菜っ葉が、たまたまその地に鷹狩りに来ていた徳川将軍の吉宗に出された食事の中にあり、その時吉宗が、名もない菜っ葉に付けた名前が「小松菜」。その地の名前をとってつけられたのでした。
小松菜はアブラナ科の野菜。一説によると、小松菜の原産地は南ヨーロッパ。それが長い年月を経て、平安時代に中国から日本に渡ってきたそうです。寒さに強く作りやすいことから全国に広まりました。今では一年中出回っていますが、元来冬の野菜であって、白菜同様、霜が降りる頃、甘味が増して美味しくなります。
小松菜はビタミンC、ビタミンB2、カロチン、カルシウム、カリウム、鉄・食物繊維などが豊富で、風邪予防、美肌、貧血予防、ガン予防、骨粗しょう症予防、動脈硬化予防、便秘予防、糖尿病予防などに効果があります。
選ぶときは、葉が厚くて緑色が濃く、小ぶりのものがいいでしょう。
また保存するときは、ねの部分を湿らせた紙で包んでからビニール袋に入れて冷蔵庫に根を下にして立てて保存すると良いでしょう。

==白菜==

==白菜==
原産地は中国北部でかぶらと漬け菜が交雑して生まれた不結球白菜が現在の白菜のはじまりとされています。白菜は英名が「チャイニーズキャベッジ」と呼ばれ、葉がしまる結球型、葉が開いた不結球型、中間の半結球型があります。普通に白菜と呼ばれるものは結球型で、日本、中国、朝鮮半島や東南アジアで栽培されており、そ
の品種は150種以上にもなります。
日本に入ってきたのは明治時代初期。本格的に普及するのは、日清戦争の時に出兵した農村出身者が、白菜の種子を持ち帰り栽培されてからということです。現在日本国内で主流している白菜は、主流の結球型白菜の包被型のほか、結球から半結球のものがある山東菜、普通の白菜の1/3くらいの大きさのミニ白菜、中身が黄色いオレンジクイーンなどがあります。
その90%以上の成分が水分の白菜ですが、水分のほかにもビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、 鉄、カロチン、食物繊維などが含まれ、白菜と同じ大根やかぶらなどのアブラナ科の野菜に含まれる「イソチオシアネート」という辛味成分も含まれています。白菜は余分な塩分の排出し、高血圧予防や利尿作用があ
り、肥満予防や整腸作用、便秘の改善、風邪予防、美肌効果、ガン予防、動脈硬化や血栓の予防などの効果もあります。
旬は11月下旬から2月ごろの霜が降りる寒い時期。寒くなることで葉の成長が抑えられ、糖分が蓄えられながらぎっしり結球して、繊維も柔らかく甘くなります。最近では日本各地で栽培されており、1年中出回るようになりました。
選ぶときには巻きがしっかりしていて、ずっしりと重いものを選びましょう。また、カットされている場合には、切ってから時間が経ったものは芯が成長して膨らんできますから、断面が平らなものを選びます。使い残った場合には、ラップできっちり包んで冷蔵庫で保存してください。
丸ごとの白菜は、乾いた新聞紙に包んで冷暗所に、根の方を下にして立てかけて置きます。そして必要なだけ外側から1枚ずつはがして使うようにします。残り少なくなってきたらラップに包むかビニール袋に入れて密封して冷蔵庫で保存します。また、食べやすい大きさに切ってから固ゆでにして冷凍保存しておくと、さらに長持ちしてさっと使いやすく便利です。白菜を縦に切り分けるときには、根元に包丁を入れてから、その切れ込みから手でさくようにして分けるといいでしょう。

==南瓜(かぼちゃ)==

==南瓜(かぼちゃ)==
かぼちゃの原産地は中南米。コロンブスにアメリカ大陸が発見されるよりも遥か昔、紀元前6000年頃から食べられていたようです。
かぼちゃは大きく分けて3つ、先ずは日本かぼちゃ。16世紀半ばにカンボジアからやってきたかぼちゃです。だから「カボチャ」なんですね。日本の各地でその土地独特の在来種が生まれました。きめ細かくねっとりしていて水分が多く煮崩れしにくいかぼちゃです。代表的な品種には黒皮・会津・鹿ヶ谷・菊座などがあります。
江戸末期になって入ってきたのが西洋かぼちゃ。栗のようにほくほくしていて甘みが強いのが特徴です。現在その生産量は日本かぼちゃを抜いており、全国的に栽培されています。代表的な品種にはえびす・みやこ・芳香青皮甘栗・黒皮甘栗・デリシャスなどがあります。
そして名前もかわいらしいペポかぼちゃ。そのユニークな形や色を生かして、主に鑑賞用として用いられますが、ズッキーニやそうめんかぼちゃなどのように食用としても用いられます。
かぼちゃの収穫は夏に行われますが、貯蔵がきくために、収穫後しばらく置くことでデンプン質が糖分に分解されて熟し、更に甘くおいしくなります。熟した後は低温で保存することで2ヶ月間くらいもちます。また最近では、ニュージーランドやメキシコなどからの輸入品も増加しており、1年中おいしいかぼちゃが手に入るようになりました。
昔から、冬至の日にかぼちゃを食べると、かぜをひかないなどと言われてきましたが、そういう言い伝えに頷けるほどの栄養が、かぼちゃにはたっぷり詰まっています。かぼちゃに含まれるビタミンEは、更年期障害や血行不良を改善し、その抗酸化作用によって老化防止の効果もあります。
そして豊富なβカロチンは、体内でビタミンAに変わり、免疫力を強化し、がんや様々なウイルスから体を守ってくれます。
かぼちゃのβカロチンは皮やワタの部分に多く含まれていますのでできるだけ食べるようにしましょう。他にもビタミンC・B、良質な植物性タンパク質やコバルトやカリウムなど各種ミネラルや食物繊維などを含んでいて、便秘の解消や糖尿病の予防、高血圧にも効果的です。また、かぼちゃの種もたんぱく質やミネラル分が豊富で、洗って乾かしたものを炒って食べたり、絞って油として用いられてもいます。
選ぶときにはずっしり重くて皮が硬く色の濃いもので、ヘタが乾燥してひび割れているものが熟していて良いでしょう。
保存するときには、切ってあるものはラップにピッチリ包んで冷蔵庫に、丸々1個の場合はそのまま冷暗所に保存するとよいでしょう。また、硬いかぼちゃを切るときには電子レンジなどで少し加熱した後に切ると切りやすくなります。