==とうもろこし==
夏の野菜といえば、トマトに胡瓜などが思い浮かびますが、トマトや胡瓜などはハウス栽培のものが年中出回っているようになって、そうでもないのかもしれません。しかし、生とうもろこしは夏しか見たことありません。夏祭りの香りというと焼きとうもろこしというのも頷けます。最近では生でも食べられてフルーツみたいに甘い品種も出ているようです。
中南米原産イネ科の植物で旬は7月〜8月。とうもろこしは、米・小麦と並ぶ、世界三大穀物です。コロンブスによってヨーロッパに伝えられ、日本には16世紀にポルトガルから輸入されました。現在日本で培されているのは甘いスイートコーンが中心です。
とうもろこしの主成分はでんぷん、他にタンパク質、脂質や食物繊維も多く、亜鉛や銅などのミネラルも含んでいます。また、ビタミンB1・B2・Eが豊富で、コレステロール値を下げるリノール酸も豊富です。
その他とうもろこしのヒゲは漢方薬として、慢性腎炎や糖尿病の治療に使われてきました。
==えんどう(豌豆)==
==えんどう(豌豆)==
えんどうの歴史は古く、原産地はメソポタミア地方です。涼しく乾燥した気候が向きます。ギリシア・エジプト時代から栽培されていたそうで、日本には9世紀半ばに中国よりもたらされたといわれています。旬は春から夏にかけて。
えんどうには、未熟な莢ごと食べるさやえんどう(莢の表面がキュッと絹づれに似た音がするので”絹さや”とも呼ばれる)と、未熟な莢の中の柔らかい豆を食べるグリンピース、完熟した豆を保存用に乾燥するものとして、うぐいす餡の原料の青えんどう・蜜豆に入っている赤えんどうがあります。また最近、さやごと熟した実も食べられるスナックえんどう(スナップえんどう)やさとうざやも人気があります。その他えんどうの新芽で、カイワレ大根に似ていて、葉を食用にする『豆苗』もあります。
変わったところでは、古代エジプトのツタンカーメン王の王陵の副葬品の中から発見され、約3000年の後の現代に発芽して栽培されるようになった『ツタンカーメンのえんどう』があります。これはさやが紫色で、中の実は茶色です。
栄養面ではビタミンC、カロチン、カリウム、たんぱく質、鉄、ビタミンBが豊富で、更に食物繊維も沢山含んでいます。また、成熟前に摘み取られる莢えんどうは、ビタミンCが特に豊富です。
さやえんどうを選ぶときはガクの部分が新鮮で、莢に張りと艶のある色鮮やかなものが良いでしょう。また、さやえんどうは火の通りが早いので、塩を加えた湯でさっと茹でて直ぐ冷水で冷やすと鮮やかに色が出ます。
保存するときは、乾燥しやすいのでビニール袋などにいれて、冷蔵庫で保存します。
==おから==
==おから==
大豆を水に漬けふやかした後で加熱した後粉砕攪拌し、豆乳を絞った残りかすがおからになります。
おからは「うのはな.きらず」などと呼ばれることもあります。栄養面では、当然おからにも、動脈硬化を予防し、脳の老化予防に効果があるレシチンや、血管内に付着した脂肪を取り、便通をよくする効果のある大豆サポニン、女生ホルモンと似た働きをして、骨粗しょう症や女性の更年期障害の諸症状の緩和効果が期待される大豆
イソフラボン、良質の植物性タンパク質、カルシウムなどのミネラル分、また、整腸作用がある食物繊維はとても豊富です。その他腸内の善玉菌の働きを促進する大豆オリゴ糖も含まれています。おから改めおたからにしてもいいくらいですね。
おからは年間約80万トン生産されておりますが、食用にされるのはそのほんの一部に過ぎず、ほとんどは産業廃棄物として焼却処理されたり、畜産業者によって飼料とされたり、埋め立て処理されることもあります。また、最近ではおからからスプーンやフォークなど作るという試みもなされているようです。
なんにしてもこんなに大切な大豆をもっと食品として有効利用しない手はないのではないでしょうか。