==七味唐辛子==
私が子供の頃、三島大社のお祭りに並ぶ露店の中に、お客さんの好みを聞いて、その場で七味唐辛子を調合してくれる七味唐辛子売りがいましたっけ。
私も七味唐辛子が大好きで、麺類や丼物などいろいろとかけていただきます。バター醤油御飯に七味唐辛子を振
り掛けていただくのもなかなかいいですよ。
七味唐辛子は、日本独自の混合調味料です。日本初の七味唐辛子は江戸時代、薬研堀という薬問屋が集まっていた場所、現在の両国橋のあたりで、漢方薬を食に利用しようと『やげん堀唐辛子本舗』によって考案されました。『やげん堀唐辛子本舗』の七味唐辛子には、生赤唐辛子、煎り赤唐辛子、粉山椒、黒胡麻、芥子の実、麻の実、陳皮の七つの薬味が入っていますが、唐辛子以外に芥子(ケシの実)・陳皮(ミカンの皮)・胡麻(ごま)・山椒(さんしょう)・麻の実(あさのみ)・紫蘇
(しそ)・海苔(のり)・青海苔(あおのり)・生姜(しょうが)などもよく使われます。
当時江戸庶民の食べ物であった蕎麦によく合う薬味であったので人気が出たようです。昔から関西では七味唐辛子、江戸では七種唐辛子(なないろとうがらし)と
呼ばれていました。関西風は山椒の割合が強く、関東風は唐辛子の割合が多くなっています。