==高野豆腐==
冷奴、湯豆腐と日本人には欠かせない食品であるお豆腐。高たんぱくで低カロリー、ビタミンB1・Eが豊富で、良質の植物性脂肪や鉄分などの各種ミネラル分も豊富です。そんな優良食品のお豆腐を保存食品として加工したものが高野豆腐。凍り豆腐とも呼ばれるているように、豆腐を凍結乾燥させた保存食です。高野山で製作される凍り豆腐であることから関西地域では高野豆腐、東北地方・関東・甲信越・北海道では凍み豆腐(しみどうふ)とも呼ばれています。
乾物で保存性は高いのですが、あまり長期になると脂肪分が酸化し品質が劣化するために、6ヶ月以内に使い切る様にしましょう。
作り方は、硬く水切りした豆腐を適当な大きさに切ったものを、寒中の屋外に吊して、夜間に凍結、日中に溶けることを繰り返して水分を抜きます。豆腐の水分が凍るとき内部に無数の氷の結晶が出来ることで、徐々にスポンジ状となって行きます。しかし現在では冷凍機で凍結し、乾燥機で乾燥させる製法がほとんどです。伝統的な製法によるものはとても硬く、水戻しに一晩かかります。このため現在では水戻しの時間短縮のために重曹などの食品添加物が加えられています。しかし重曹処理された高野豆腐は非常に柔らかく、真水で煮ると煮崩れしやすいので、最初から塩分が含まれた汁で煮なければなりません。