==きゅうり==
この世には400種類もの胡瓜があるそうです。
原産地はインドのヒマラヤ山麓。日本には6世紀頃中国から渡って来ました。きゅうりの種類は大きく2つに分けられます。いぼが黒くて皮が厚いが中身は柔らかい「黒いぼ種」と、いぼが白くて皮が薄く、全体の生産量の9割以上を占める「白いぼ種」にわけられます。その他、表面にしわがあり、長さ40cm位にもなる大きな「四葉きゅうり」、果肉がしまっていて煮込み料理や漬物にも使われる「加賀太きゅうり」、主にピクルス漬けに使われ、短くて皮の色が白っぽくいぼの目立たない「ピックルきゅうり」などがあります。
また、花がついたままのとても小さな「花丸きゅうり」や、5cmくらいの大きさの「もろきゅう」など、早とりしたきゅうりもあります。
現在ではビニールハウスなどで作られるものが全生産量の6割以上を占め、一年を通じていつでもスーパーで買えるきゅうりですが、夏場には太陽の恵みいっぱいの露地ものが出回ります。
今ではあまり見かけませんが、きゅうりの表面につく白い粉を「ブルーム」と言います。この自然の粉は水分の蒸散を防ぐ効果がありますが、農薬と混同されたことから避けられるようになり、現在ではこのブルームの付いていない「ブルームレスきゅうり」がほとんどとなりました。
栄養面では、きゅうりの成分のほとんどが水分ですが、ビタミンA・B・Cや、カルシウム・鉄などのミネラルや食物繊維を含んでいます。またカリウムが豊富なため利尿作用があり、体内の塩分の排出を促す効果もあります。お漬物にきゅうりというのも頷けますね。その他、血栓予防の効果があると言われている「ピラジン」も含まれています。
選ぶときには、全体に艶と張りがあり、いぼの尖っているものが新鮮です。まがっていても味には関係ありません。